今からでも遅くない!”これからのSEO“
2010年7月27日、Yahoo!JAPAN が Google の検索エンジンおよび検索連動型広告システムを採用すると公式に発表した。発表のなかに「検索エンジンの移行はなるべく早く完了させる」と明記されていることからも年内にはYahoo!JAPANの検索エンジンがGoogle化するのは間違いない。
9月8日にはSEO関係者を中心にYahoo!JAPANの検索エンジンがGoogle化したとtwitterなどを中心に巷では随分と賑やかだった。入替え時期について正式な発表は行われていないもののYSTからGoogleへの移行のための準備を進めている模様だ。
では、今回の提携により、今後予測されるSEO のアルゴリズムの変更について考えてみたい。
Yahoo!JAPAN は公式リリースの中で、「Google のアルゴリズムに独自のカスタマイズを加えるため、両者の検索結果がもたらすユーザーエクスペリエンスは異なる」と発表しているが、Yahoo!JAPAN が Google のアルゴリズムを実装した暁には、Yahoo!JAPAN の現在の検索順位に大規模な変動が起きることは明白である。
そしてYahoo!JAPAN の自然検索結果が Google のそれに同等になることは十分に想定可能な事象である。
今後の SEO におけるポイント
経済原則の観点から判断すれば、精度の高いGoogleの検索エンジンをYahoo!JAPAN が多大な費用をかけて独自のカスタマイズを大幅に加えて実施するとは想像できない。
現に、Yahoo!の株価は3日続伸(15日~17日)している。材料は中国での淘宝網(タオバオ)とのネット通販事業などがあるにせよ、今回のGoogle検索エンジンの導入は良い経営判断だと賞賛の声もある。
であるならば、現時点では「Google に評価される SEO」を実施することが、確実な対策ポイントと言える。
「質の高いサイトとユーザービリティ重視のサイト」を作ろう!
それは単に被リンクの数が増えることでサイトへの評価が高まる時代はもはや終焉を迎え、ページランクの高いページや、充実したコンテンツを持つページ、適度なコンテンツの更新が行われているページ、テーマ性の近いページなどからのリンク評価が重要性を増してゆくと考えている。
まして、SEO の効果のみを目的として作成された 薄っぺらなWeb サイトが無数にまかり通る現状からして、「量から質へ」という流れはしごく当然な成り行きと言えるだろう。
Google は今年の4月11日に「サイトスピード(サイトの表示速度)」を検索jアルゴリズムの評価項目として正式に採用するなど、サイト内部におけるユーザービリティ向上に対して、明確に評価していることからも理解することができる。
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「当たり前のことを当たり前に」但し、徹底的にやれば成功疑いなし!
SEOに取り組む姿勢としてサイトの内部・外部を問わず「ユーザーにとって有益なことは、検索エンジンのアルゴリズムにおいても有効である」という視点である。具体的には、現在のGoogleのアルゴリズムでも理解できるように「Wikipediaや(本来のうんちくサイト)」が上位表示をしていることでも明白な事実である。これからのSEOはますます検索ユーザーにとって有益か否かとうい考え方でアルゴリズムが進化していくであろう。
そのため、ユーザーにとって有益なサイトを上位に表示させるべく、アルゴリズムは日々その精度が磨かれている。それゆえ、ユーザービリティの向上に寄与する事象は、検索エンジンからの評価においてもプラスに働き、ユーザービリティを阻害する事象は、検索エンジンからの評価においてもマイナスに働くようになる。
というわけで、ユーザービリティやアクセシビリティに配慮し、ユーザー本位の考え方に基づいて作られた良いWebサイトを、継続的に運営することで、ユーザーエクスペリエンスを高め、顧客満足につなげてゆきたいものです。
でも、SEOへ の関心が高まるに伴い、小手先の手法論や新しいアルゴリズムにばかり注目が集まり、このような基本的な視点が軽視されている風潮があることはとても残念なことです。
これを契機に今一度「サイトがもたらすユーザーメリット」という基本的な視点に立ち返り、「良識ある SEO 」を見直す機会になれば幸いである。