Yahoo!とGoogleが一緒になる「メリット・デメリット」
12月2日に、Yahoo!JAPANの井上雅博社長が記者会見でGoogleの検索技術の導入が12月1日に完了を明らかにした。広告配信技術に関しては早ければ来年夏には導入したいとも述べている。
要するに、Yahoo!JAPANの検索技術は大方の予想のように12月1日にGoogleに切り替わりましたよ、というメッセージですね。厳密に言えば、11月22日に移行テストを行い、どうしたことか翌23日には一旦元に戻してから、24日に移行しています。幾つかのサイトを毎日のようにGRCで確認していますので、はっきりとその兆候を確認することができた。
「site:」や「link:」の検索コマンドを利用した検索についても、Googleのものに変わっていますから、特にSEO関連の調査をされる場合には注意が必要かと思います。SEOの調査を行う場合、Yahoo!で被リンク数を調べるのが定番でしたが、Googleに移行したため、Yahoo!linkのコマンドの結果がGoogleと同じ結果になり、linkコマンドを使った被リンクの調査ができなくなってしまいました。
米国Yahoo!を使う
でも、米国Yahoo!を使えば今でも被リンク数をきちんと把握することが可能です。ご承知のように米国Yahoo!は、BINGに移行する予定ですが、現在はまだYahoo!が保有する被リンク数をそのまま返しますから、米国Yahoo!「http://www.yahoo.com/」にアクセスして、検索窓に調べたいサイトを入力すれば確認することができます。
ところで、早めのGoogle化対策をしていたところは別として、なんら対策をしてこなかった企業はYahoo!経由のアクセスが大幅に減少したところも多いでしょう。
そのような企業の多くは得てしてSEOに熱心で、ビックキーワード毎にサテライトサイトを公開してYahoo!で上位表示に成功しているサイトが多い。 そのような企業はGoogle化を承知していてが上位表示に成功しているだけにGoogle化対策は後手に回りがちだ。その気持ちは理解できるが、今になって慌てているのではないだろうか。
サイトは複数持つと安心、「3つを超えると、業績は右肩上げり」
実はかなり前から私のクライアントに対してはサイトを複数作るように話をしていました(ブログを含む)。検索エンジンのアルゴリズムは常に変化していますから、この不安定な検索エンジンを攻略するためにも、複数サイトを運営する必要があるということです。更にメインサイトへのバックリンクの対策にもなります。
では、Google化したことにより検索結果を見たユーザーの行き先にどのような変化が生じたのだろうか。。。。。
○ Yahoo!からのアクセスが急に増えだした。
Googleで上位表示のキーワードに連動してYahoo!では20以下だったキーワードが10位内に表示されるようになった。ページランクが3以上でコンテンツも充実、更新の頻度も高いサイトがこのケースに当てはまる。逆に薄っぺらなサイトでもYahoo!SEO対策で上位表示されていたキーワードがGoogle化で急降下している。
○ 特定キーワードでのアクセス減少
今までGoogleでは表示されていなかったが、Yahoo!SEO対策でYahoo!で上位表示されていたキーワードが大幅に下がったり消えているキーワードもある。
○ ブログには朗報
Google化したことによりブログはYahoo!の表示順位が上昇した。Yahoo!検索エンジンのアルゴリズムはブログを評価していなかった。
○ アクセスが急激に増えたページがある
SEO対策をしていたサブページがYahoo!でも上位表示されるようになった。
○ 不安定なサイトが存在
比較的新しいサイトなどはYahoo!Google共に上意表示されていたキーワードが検索エンジンから一時消えた。まだ検索結果に“揺らぎ”があるようで消えてしまったサイトも復活したりしていますが、増えたサイトもある分、減ったところもあるように思えます。
などなど、Yahoo!の検索結果が変わったことにより、多くの企業のホームページにいろいろな現象が生じているはずです。
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一般のネットユーザにとっては、関係ないことでしょうが、ホームページで集客をしている企業にとっては業績を左右しかねない一大事です。
アクセスが増えた企業も減った企業も検索ユーザーの行動の変化を把握する必要があります。その上で、どうすべきかを対策として導き出せばいいでしょう。
手っ取り早い対策の方法としては、次のようなことが考えられるのではないでしょうか。
○ リスティング広告で巻き返しを図る
Yahoo!のキーワードツールも10月中旬から使えるようになりました。従来のGoogleのキーワードツールと合わせて有効に活用しましょう。
○ ユーザーの立場にたったコンテンツの充実と本腰をいれたサイトの運用。
○ 外部リンクの獲得など継続したSEO
相互リンクや全国地方公共団体への外部リンク(広告としての集客機能もある)。
○ 新規経路での集客
例えば、全国地方公共団体トップページへのバナー広告。月額3,000円~
○ twitterやfacebookなどSNSの活用
twitterでブランディング、facebookでコミュニケーション。
集客を検索エンジンに全て委ねているわけではないでしょうが、最初の窓口はやはり検索エンジン。多くのユーザーに自社のサイトを知ってもらうには無視できません。ホームページを管理されているご担当者は、前月との変化にとくとご注意ください。