戦国のロマン漂う一乗谷から
”越前の小京都”大野へ
越美北線は、福井県福井市の越前花堂(えちぜんはなんどう)から福井県大野市の九頭竜湖(くずりゅうこ)を結ぶ西日本旅客鉄道(JR西日本)の鉄道路線、全長52.5kmをディ―ゼル車が走り九頭竜線と呼ばれている。 蛇行する足羽川(あすわがわ)九頭竜川に沿って走る車窓は素朴な山里と奥越前の山峡の風景が見どころだ。そして美濃街道と戦国時代の歴史遺産に大野盆地の城下町・・・。
「国鉄全線走破第一号」、後藤宗隆さん同乗!
この日は終点の九頭竜湖を目指して、福井駅2番線ホームから9時8分発の2両編成の列車に乗り込んだ。 この列車は越前大野で進行方向後ろの1両が切り離されるため前の車両に乗ることにした。車内には数人いるだけだ。よもや、その一人が後藤さんとは・・・。後藤さんは慶應義塾大学生だった1959年8月29日、今では廃線になっている北海道の富内線終着の振内駅(ふれないえき)到着で完乗を達成している。 完乗達成から2日後には帰京したその足で総合テレビの『私の秘密』に「国鉄全線走破第一号」として生出演している。 また、「1972年の勝原(かどはら)~九頭竜湖延伸開業祈念式典にも当時の国鉄から招待もされたりもしている」。後藤さんはすでに後期高齢者の仲間入りをしている3年先輩であるがすこぶる元気、いい刺激を受けた。
長大トンネルと九頭竜川上流を行く・・・。
勝原~九頭竜湖間が全通した当時の国鉄は土木技術の進歩により長大トンネルの掘削が可能になったため、今までの川沿いを走る路線を一変して直線化して建設費の軽減を計った。そのため、勝原からは長大な荒島トンネル・下山トンネルが終点の九頭竜湖まで続くため車窓からの眺めは期待できない。 九頭竜湖駅はログハウス風の駅舎で周囲には観光物産センターや道の駅「九頭竜」が併設されている。 駅の先には本来つながるはずだつた越美南線(現・長良川鉄道越美南線)建設跡の線路が残り、現在は車止めが設置され発車までの列車置き場となっている。
2015/5/11
駅一覧
※越前大野駅、九頭竜湖駅の切符とスタンプがご覧になれます。
越前花堂駅―六条駅―足羽駅―越前東郷駅―乗谷駅―越前高田駅―市波駅―小和清水駅―美山駅―越前薬師駅―越前大宮駅―計石駅―牛ヶ原駅―北大野駅―越前大野駅―越前田野駅―越前富田駅―下唯野駅―柿ヶ島駅―勝原駅―越前下山駅―九頭竜湖駅