五井駅から小湊鉄道に乗車
跨線橋にある五井駅の弁当
内房線五井駅に着いたのは10時31分。小湊鉄道線11時15分発上総中野行きに乗るためだ。総武線快速新千葉行き、新小岩発9:39に乗車して千葉経由内房線舘山行きで五井へ。今朝は「雲ひとつない秋晴れの爽やかな行楽日和」になりそうだ。発車まで45分もあるので、先ずJR五井駅の改札で駅スタンプの有無をたずねたが無いとのことであった。小湊鉄道にはJR内房線五井駅と改札内で接続されている跨線橋を渡って、その先にある改札を通ればホームに降りることができる。跨線橋通路では五井駅名物の琺瑯(ほうろう)看板が目に付き懐かしい昭和の匂いが溢れている。その看板を前にして地元のアサリを使用したものを中心としたローカル色豊かなお弁当が並んでいる。僕は迷ったが、終点の上総中野駅前のお蕎屋「なかじまや」でお昼ご飯を食べる予定があったのパスすることとした。
最初に小湊鉄道五井駅ホームの事務室に駅スタンプが用意されているので押してくる。やがて発車15分位前に入線したキハ200形や構内の車庫など周辺の写真を撮っているうちに、そろそろ発車の時間が迫ってきた。既にロングシートの車内は半分ほど埋まっている。乗客は上総中野で折り返す乗り鉄ファンや終点の上総中野から更にいすみ鉄道で大原まで房総横断する鉄道ファンも混じっていた。中年の夫婦連れと鉄子一人が僕と同じように大原まで横断している。
小湊鉄道は、五井から上総中野までを結んでいる39.1kmの非電化私鉄で、終点の上総中野駅以外は全て市原市内を走っている。沿線の風景は五井から上総牛久までは田圃や畑に囲まれた長閑ながらも通勤路線として、利用されている。ここから先は家もまばらな山岳路線の様相を呈して来る。休日ともなれば鉄道ファンやハイカーなどの利用が増えて賑わいを見せるが、養老渓谷~上総中野間は1日6往復しかないので、時刻表と相談しながら移動する必要がありそうだ。最近では「いすみ鉄道」を含め、沿線の観光地巡りに便利な片道の房総横断記念乗車券や乗降り自由のフリー切符が販売されている。
小湊鉄道(キハ200)と車窓風景
定刻に発車した上総中野行きキハ200形気動車は車掌が乗車している。従ってよくある「後乗り・前降り」パターンのワンマンカ―ではない。今日は男性の車掌さんが乗っていたが、女性の車掌さんの方が多いようだ。これも小湊鉄道魅力のひとつ、しかしながら経営面から将来はワンマン運転になるだろう。発車してしばらくの沿線風景はは田んぼや畑が続く中をコトコトと田園地帯を眺めながら走る。上総山田を過ぎると右に大喜多街道が並行してはしり、次の光風台手前からは左に並行して市原高校のある上総牛久まで続いていた。馬立ではサイクリストと思われる髭を蓄えた精悍な感じのする中年の男性が折り畳み自転車を抱えて颯爽と降りて行く。
秋を探しに・・・
乗降客の多かった上総牛久を過ぎると、次第に内陸部の山岳地帯に入る。市原市のゴルフ銀座(33コース)に囲まれた上総川間、上総鶴舞、上総久保間をのんびりと走る。ゴルフが好きな人は市原市に住め ばゴルフ三昧の生活が送れそうだ。圏央道の高架を抜け高滝湖(ダム湖)の鉄橋を渡れば高滝に着く。次の里見駅では対向列車の待ち合わせのため少々停車、若い運転手さんは駅舎で煙草を吸っている。この間、僕は車掌の許可を得て改札を出て右にあるトイレへ直行。汗をかかないシーズンになると午前中のトイレの回数が多いのは困ったもんだ。次の停車駅は飯給と書いて「いたぶ」と読む。「関東地方の難読駅名ランキングで3位、ちなみに1位は東武鉄道東上本線の男衾(おぶすま)駅、2位はJR東日本常磐線の大甕(おおみか)駅が選ばれている」。
列車は山岳地帯の林の中を走りトンネルを抜けて下って行くと上総大久保だ。更に右にカーブして下って行けば養老渓谷に着く。ここではもう一人の五井駅では列車の横にあるサボ(行先標)などを撮影していた鉄子の若い女性が降りて行く。
既に12時をすぎているので中年の二人連れはアサリの駅弁を食べ終えていた。終点の上総中野には12時28分に到着。駅舎内ベンチでは22分後に折り返して戻る乗り鉄おじさんが五井で買ったお弁当をパクついている。次の予定であるいすみ鉄道で大原に向かうには1時間30分の待ち時間があるため、しばらく駅で写真を撮ったりしてから、駅前のお蕎屋「なかじまや」で「大もり蕎麦」を食べた。客は地元の中年の女性2人とツーリング中のライダー2人であった。スーパーどころかコンビニも何もない駅前は昼過ぎだからでしょうか。。。人影もなく、静かで長閑な雰囲気が漂い穏やかな気持ちにさせてくれる。
2016年10月24日(月)
駅一覧
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※ 「赤」の駅は乗車券、「青」の駅は駅スタンプがご覧になれます。
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