3月末にSEOとアクセスを増やすことを目的としてブログランキング(ブログ村)に参加したが、思いのほか毎日変わるランキングが面白く、楽しんでいるところである。上位に上げるための不正な手段もあるようだが、上位の参加者はこぞってあの手この手で投票をお願いしている様子がはっきりとわかる。筆者はそれまでして上位に上げる考えは毛頭もない。そんなことをしたら疲れてしまうし、ランキングは真の人気を測るバロメータなのにはそんなことまでして無理に上位にするのは無意味であると思っているからである。ただ単にWEBマーケティングの一助にすることを目的として参加しているに過ぎないからである。
先日、このブログ村の収入役から「人気ブロガー限定イベントへの参加の特別ご招待」なるタイトルで案内があった。どうやら、クチコミマーケティングの企業からの依頼のようだ。要は、「ブログでクチコミの輪を広げる」ことである。その案内には次の3点のメリットが書いてあった。
◇ メリット1 商品の開発の場に招待。誰よりも早く新商品の体験!
◇ メリット2 他の影響力のあるブロガーとの交流ができる!
◇ メリット3 特別イベントに参加し、通常では味わえない体験をしながらも謝礼がでる。
クチコミマーケティングとは、そもそも消費者が商品やサービスを選ぶときに企業から発信される情報よりも消費者の使用体験談などのクチコミを重視するようになってきたからその動きをマーケティングに生かそうというものだ。そもそも自分が知っている情報を誰かに伝いたいというクチコミは昔から人間として誰でも持っている自然な心理だ。これをインターネット上に誕生したソーシャルメディアのツールと上手く融合したWEBマーケティングといえるのではなかろうか。手法としては、新商品のモニターをブロガーやSNSのユーザーに対して募集するWEBマーケティングが通常のやり方と思われる。今回の招待もその類であることに想像に難くない。
このように、企業のWEBマーケティング担当者を中心にクチコミマーケティングが花盛りだ。ブックセンターや丸善に行くと、「CGMマーケティング」、「バズマーケティング」、「バイラルマーケティング」、「ファンマーケティング」など本のタイトルの違いはあるにせよ、どれもクチコミマーケティングを意図したWEBマーケティングの内容の本が並んでいるのを目にする機会が多い。
かつては、せいぜい半径数メートル、若しくは関係者数十人規模にしか届かなかったクチコミは、今や「ブログ・SNS・電子掲示板・クチコミ掲示板・ソーシャルブックマーク」といったインターネット上に誕生したソーシャルメディアにより、リーチする範囲も格段に広がり、数百~数万人規模に、ケースによってはそれを遥かに凌駕するまで影響を及ぼすようになってきた。
ところが、企業の多くの経営者の皆さんから必ずといっていいほど質問されるのは、クチコミマーケティングを行いたいが、ネガティブ情報などがでたら困るので何とかクチコミをコントロールしたいが何かいい方法はないかという点である。
その瞬間、筆者は「ああ、またか」と思うのだが、時には強い調子で「クチコミはノーコントロール。できません。そもそもその発想自体がWEBマーケティングを行う資格がない」といってしまうケースも間々あり、反省することも多い。
クチコミそのものは特別に新しいものではない。最近はクチコミマーケティングが人気だからといって新しいWEBマーケティング手法だという人がいるがそれは間違いだ。大量生産・大量消費の高度成長時代が訪れるかなり以前のマスメデイアが存在しなかった時代には、商品の売れ行きを最大の要因は、商品の素晴らしさを除けばクチコミ以外には考えられなかった。
「○○駅前の○○スーパの隣の○○パン屋さんのコロッケパンは格別だよ」、「○○会社の販売管理ソフトはよく出来ていて、サポートも抜群で堅実経営だから安心だよ」という具合にクチコミで広まって売れていったものです。これはこれで今でも立派に通用する非常に大事なことですが、時代が変わったのだからWEBマーケティングをないがしろにして、これに安閑としていたのでは競争に立ち遅れてしまうのではないでしょうか。
そのためには、WEBマーケティングとしてはご法度のクチコミをコントロールするといネガティブな発想を捨てないことにはプラスのクチコミ自体もおそらく発生しないように思えてならない。
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