SEM対策“効果的なLPO”ご提案します!
SEM対策における、企業のマーケティング担当者が間違いを犯しやすいケースとしてはSEOで対策したキーワードが上位に表示されさえすれば、ユーザーを自社サイトに呼び込んで、商品購入や問い合わせへとコントロールできるという発想だ。これはSEOに限らずリスティング広告にもいえる。
はっきりと正直にいわせてもらうと、決してそんなことありません。SEOでいえばLPO(Landing Page Optimization:ランディングページ最適化)が重要で、どちらかといえば「SEOとしての上位表示は手段」で、LPOが目的といってもいいくらいです。
SEM対策としてのリスティング広告の場合はタイトル、説明文(数年前は現在と比べて使える文字数が多かった)の文字数も少なく、一定の制限があるが、SEOの場合はタイトルと説明文を合わせた文字数は100字以上(タイトル賭して20~25字、説明文は90字前後がベター)使える。でも、「いかに検索結果の上位に表示されたとしても、検索結果に表示される御社の『タイトルや説明文が魅力的で、検索ユーザーの検索意図の沿ったもの』でなければクリックはしてもらえないでしょう」。特にSEOの場合は文字数も多く使えるだけに、差別化がより図れるだけ気をつけたいものです。
上位表示に成功すればそれだけクリック率も高くなりますが、例えクリックされたとしても、サイトが魅力的で、ユーザーの検索意図に沿ったものでなければ、サイトを訪問したユーザーは問合せどころか即座にバックボタンを押してあなたのサイトを逃げてしまうことは間違いありません。もっといえば、WEBサイトや広告にユーザーの立場を考えない、「独善的な企業の姿勢」が少しでも見えれば、ユーザーはかえって反感を抱き、企業イメージやブランドを損なう危険性すらあります。なにしろ、最終的な決定者は検索エンジンではなく、感情を持った人間ですから。
例えば、甘党で洋食好きの筆者は先日YAHOO!JAPANで「うまい和菓子」というキーワードを検索すると、検索結果に表示されたリスティング広告は、和菓子以外に、アイス、ウイスキーなどが表示された。アイス、ウイスキーなどが表示されるとは・・・。次に「うまい洋食」というキーワードで検索を再びしてみたところ、広告は8社、洋食はたったの1社で残りは和菓子とスイーツのオンパレード、不思議なことがあるものだ。
一体どのような考えで、キーワードを購入しているのだろう。5年ほど前に、まだリスティング広告を利用している企業が5,000社程度で競争も少なくクリック単価が低い頃に広告代理店の担当者から某不動産会社は5,000以上のキーワードを購入しているとの話を聞いた記憶がある。でもそのような企業はクリック単価が高騰した現在でも存在するのだろうか。
当時そのように話す広告会社の立場は理解できなくもないが果たしてそんなに多くの数のキーワードが必要なのだろうか。筆者もソフトメーカーに勤務していたころは随分と苦労してキーワードを探したが、それでもキーワードの数は500がせいぜいであった。いかにロングテールが大事だとはいっても、自ずと限界があり無為無策に増やせばいいというものではないと思えてならない。
筆者が知りたかったのはキーワードで入力したとおり、「うまい和菓子」の情報だ。こんな時にアイス、ウイスキーなどの広告に対して、ユーザーは果たしてどんな感情を抱くだろうか。「うまい洋食」での検索結果で表示された広告にはどうしても理解ができず、いらいらが募り不快の念を持ったくらいである。
SEM対策としてのリスティング広告を実施する際には、いかにユーザーに好感をもたれてクリックを多くし、「問い合わせや購入を増やすコンバージョウン率を高くする」ことは重要なことだが、それに劣らずいかにユーザーに嫌われないようにするかという点にもそれ相当の意識が必要ではないだろうか。
そうでなければ、広告料が無駄になる(ユーザーは、無意識にクリックする場合がある。検索数の多いビックキーワードは注意が必要)だけではなく、ブランドとしてマイナスのイメージを発生させてしまう可能性も否定できない。クチコミマーケティング的にいえば、マイナスのクチコミを発生させてしまう可能性も生じかねないということができるのではないか。
◇ SEO→SEM→SMOのご相談、ご依頼は新規開拓.netより承ります。
コメント