危険なウェブサイトにご用心!
YAHOO!の場合だと、YAHOO!Slurpというクローラ(Crawle、スパイダ)とも呼ばれるロボットがリンクを辿りながらサイトを巡回し、データーベースに自動的に登録してから独自のアルゴリズム(順位付けルール)によってWebページを表示しています。そしてデーターベースは定期的にアップデートされています。
当然アルゴリズムが変化するのだからアップデートの度に表示順位の入れ替えが生じます。YAHOO!の場合では100位以内の入れ替え率は30%前後だと言われています。今回(4月8日の入れ替え率は28%)のアップデートでは、管理サイトの1つが、検索数が万(月間検索数)を越すキーワード「○○材」が固定に近い5位から34位に落ちてしまった。
このサイトは最近では更新も殆ど無く放置状態でしたから「むべなるかな」という気持ちです。やはり植木でも盆栽でも同じですが愛情を注いで「手入れ」しないことには応えてくれず、綺麗な花や見事な果実も期待できないのと同じではないでしょうか。
クローラも同じで、人工知能化して人間と非常に近い価値観でサイトの評価をしていることに違いありません。サイトに愛情を注ごうではありませんか ――「コンテンツの出来栄えに巧拙はあるにせよ自身の魂をぶち込まんことには、『こちとら』もさっぱり気合が入らんというものです。それができれば、もう成功することに疑いの余地はありません」なぜならサイトを訪れる賢明なユーザーにもそれは確実に伝わるはずです。
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楽な手法による上位表示の代表
嘆かわしいのは、今に始まったことではありませんが、楽なSEO対策で狙ったキーワードを上位表示させようとするユーザーが多いから、よこしまなSEO業者が氾濫するのではないでしょうか。最近では「リンク売買」による危うさがいろいろと喧伝されていることはいいことです。
外部リンクには「量」と「質」があり、「量」という面では以前はリンク数をたくさん獲得することが重要となっていた。クローラはそのサイトへのリンクが多いということはそれだけ優良なサイトであるため支持が多いと評価していたからである。同一サイトからのリンク数を獲得するより、様々なサイトからリンクを獲得した方がクローラの評価が高いのはいうまでもない。
いっぽう、「質」の面では、評価を高くするための方法としては多くのやり方があるが、実施する項目としては次のようなこと考えられる。
1.関連性のあるサイトからの外部リンク
クローラがサイトの評価をするには、SEO対策するキーワードに関連するコンテンツのサイトからの外部リンクを獲得すれば自社サイトは高い評価を得ることができます。他のサイトからはなかなか難しいことですが、それも「アンカータグ」でリンクを得ることができれば申し分ありません。企業の商品、サービスや品質・・・・、個人の趣味に対し、第三者が判断して評価する場合、その分野や趣味に精通しているサイトから推薦されるのは難しいことですから、高い評価を得ることができるというものです。
例えば、マンションの情報を提供するサイトであれば、転職のサイトからリンクを受けるよりも、新築マンション、中古マンションや賃貸マンション・・・のサイトから多くのリンクを獲得する方がクローラから好評価を得るのは自然といえるのではないでしょうか。
2.大手ディレクトリ登録
これは外部リンク獲得の基本。ヤフカテ、Dmoz、JエントリサービスやXrecommend(クロスレコメンド)サービス・・・海外にも有料のディレクトリ登録があります。
「DmozはODP(オープン・ディレクトリ・プロジェクト)というボランティア団体が運営するせいだろうか『エディター』不在のカテゴリが多くて閉口した。4年前の平成17年(2005年)には何度も申請を繰り返したが徒労に終わった苦い思い出がある。
毎日のように申請をくりかえすことはスパム行為として禁止されているので、再申請には3週間の経過が必要になるから面倒だ。なにしろ審査する『エディター』が不在(他のカテゴリの担当が空いた祭に審査するようだ)では、いかんともし難い」
それではと、「『エディター』に立候補したが『利害関係人(ステークホルダー)』とのことで不合格になった」 - - 今では笑い話でごまかせるが不合格通知の早かったこと、申請の翌日とは『恐れ入谷の鬼子母神だ』 --カテゴリにもよるが登録されるのは東大に入学するより難しいといえるだろう。
3.ブログへのコメント残し
但し、某SEO会社のようなはっきりとスパム(対策キーワードを入れる)まがいのコメントは慎むべきというよりマナー違反で厳禁。それよりかコメント欄からの外部リンクを意識するよりも、ネットワークを拡げることにより将来のナチュラルリンクに繋げることの方が大事。外部リンク対策というよりは、ソーシャルメディア戦術といえるのではないか。
4.商品別若しくはサービス別のサイトを立ち上げる
専門的な知識がなくてもブログ感覚で作成できる『ビジネスブログ』を公開して外部リンクを獲得する。自分のサイトだから「アンカータグ」によるリンクも簡単だ。先ずメインの商品かサービスから始めたいものだ。ビジネスブログにもいろいろあるため「SEOに効果のありそうなビジネスブログ」をいくつかテストして経験済みである。その中にはすこぶる満足しているビジネスブログが2つある。何れ戦略的に必要不可欠な戦術だから早めに実施することをお薦めしたい。
ドメインを取得する場合、『co.jp』は企業に対して1つであるが、ドットコム『.com』で運営している企業は別に『co.jp』を使用できるので商品名と同様のドメイン名を取得できる可能性は高い。そうすると商品名(ドメイン)の次に『.co.jp』となることからすこぶる覚えやすい –-それ以上に商品名(ドメイン)そのものが対策のキーワードとなることからSEOとしても期待できそうじゃないですか。
5.ドメイン年齢
ドメイン年齢の古いサイトは評価も高く、エイジングの問題を考えれば有利といえる。ドメイン年齢の古いサイトの売買も盛んであるから購入するのを考えていいのではないか。でも、中には過去にスパム等で問題になったドメインも存在する可能性もかるから妄信するのは危険かもしれない。
教訓 ――『年寄りの言うことと牛の鞦(しりがい)は外れない』(多くの経験を積んだ老人の意見は間違いがない。「しりがい」は馬の鞍(くら)などを固定させる紐のことです)
上記で述べたことは、クローラの外部リンク対策に関する評価項目の一部分に過ぎないかもしれないが、徒に外部リンク数を莫大に獲得することがSEO対策とする時代は終焉を迎えているように思えてならない。
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でも、未だに外部リンク対策だけを売りにしているSEO会社の多くが、コンテンツの無いリンク集のようなサイトを外部リンクとして提供しているケースも存在する。また、巧妙な手口で外部リンクを稼ぐ施策もあるので要注意だ。一昔前に多かったものとして、無料アクセスカウンターやカレンダー等のブログパーツにリンクを忍ばせて配布していたのが代表例である。しかし、現在でも無料アクセスカウンター提供と銘打ちながら提供者がリスティング広告(有料のオーバーチュア、アドワーズ)を利用しているのは、何を意味するのか --
このようなサイトからの外部リンク獲得は、スパムとみなされる危険性が高く、例えそうでなくても外部リンクの質も悪いので評価を得ることは次第に難しくなるだろう。先ずもってSEO対策を施工する場合には外部リンク対策に関して正しい知識と理解をもたなければならない。