2015年1月の土砂災害により、鵡川ー様似間が不通
2015年1月8日に起きた厚賀~大狩部間における高波による盛り土流出で線路被害が発生、鵡川駅 ー 様似駅間116.0kmが不通になった。復旧費用が26億ともいわれJR北海道単独での負担は難しく、廃線を含めて先行きが心配です。たとえ国などの支援を得られたとしても、全面再開は早くてもも2019年8月頃になる見込みのようです。幸いなことに、不通になる半年前に日高本線全線146.5 kmの距離を往復することができた。
苫小牧発10時18分、「優駿浪漫( ゆうしゅんろまん)」の愛称を持つ1両のディーゼルカーキハ40系。車体は青と白を 基調とし、ピンク・黄緑の細い帯を引いた塗装(通称:日高色)、サラブレッドと日高山脈をモチーフにしたエンブレムが目を惹きます。(上の写真はJR様似駅)1ボックスに1~2人程度でゆったりと座れたので太平洋や牧場が見える進行方向右側のボックス席をゲット。乗客はハイキング姿の中年の女性2人と地元のお年寄りが中心であった。「ししゃもとタンポポの町」であり、高校野球の鵡川高校でもおなじみみの鵡川駅で反対列車と交換待ち、本線の中間地点の静内には1時間半かかって到着した。
列車はしばらく停車するので改札を出てスタンプを押したりして時間を過ごす。襟裳岬に近い終点の様似には定刻の13時36分に到着。車窓風景がたっぷりと楽しめた路線でした。
折り返しの列車まで1時間(14時34出発)の余裕があるので先ず隣接する観光案内所でいつものように駅スタンプを押したり、駅周辺をぶらついた後、様似郵便を訪れ52円切手に風景日付印を押してきた。ハイキング姿の中年女性2人はアポイ岳に登るのかはたまた襟裳岬か。。。終点様似駅前でジェイ・アール北海道バスを待っている。
乗車した苫小牧行折り返し列車は鵡川で反対列車の交換でしばらく停車する。やがて海霧に包まれた線路の彼方からボンヤリと様似行の列車がやってくる。
苫小牧到着は17時53分。18時20分発の普通列車で札幌に向かう予定を立てていたが、スーパー北斗11号(苫小牧発17時56分)に10分ほど遅れがでたので、大急ぎで改札を出て近くのコインロッカーからキャリーバッグを取り出し慌ただしくホームへ急いだ。
海霧に包まれた幻想的な車窓を満喫
ホッキ貝が獲れ、ホッケーが盛んな苫小牧を出発した列車は、しばらくは茫漠とした勇払原野の中を行く。どこまでも真っ直ぐ続く線路と何もない平らな大地には、いつもながら感動する。鵡川,沙流川という大きな川を渡って,日高門別からは競走馬の産地に入る。 車窓からも木の柵に囲われた牧場にサラブレッドが闊歩する,日高独特の風景を見ることができるが、その中でもっとも間近に牧場があるのが絵笛駅。まるで牧場の中にポツンとある駅だ。
日高三石や浦河からは車窓左側に神々しい日高山脈の山々を遠望し,雄大な太平洋に浮かぶ親子岩を見て様似に着く。日高本線は静内を境に車窓風景が大きく異なる。静内まではおおむね太平洋の間近を走るので,海が荒れている日は開けた窓から波しぶきが入ってくるほど近い海岸線を走っている。静内からは山に入ったり海に出たりを繰り返す。海がよく見える区間は,汐見-富川間や崖っぷちを走る厚賀-大狩部間,静内-東静内間など。
そうした海の車窓を堪能できるような路線環境があだとなり高波被害を受けてしまった。東町-日高幌別間は海辺の砂浜すれすれを民家を縫って走る。この間の昆布干し風景が,日高本線のハイライトとも言える。
2014年6月25日(水)
駅一覧
苫小牧駅―勇払駅―浜厚真駅―浜田浦駅―鵡川駅―潮見駅―富川駅―日高門別駅-豊郷駅―清畠駅―厚賀駅―大狩部駅―節婦駅―新冠駅―静内駅―東静内駅―春立駅―日高東別駅―日高三石駅―蓬栄駅―本桐駅―荻伏駅―絵笛駅―浦河駅―東町駅―日高幌別駅―鵜苫駅―西様似駅―様似駅
※ 「赤」の駅は硬券と駅スタンプが表示されています。「青」の駅は駅スタンプのみです。