Google化にみるSEOトレンド
検索エンジン市場の創成期から観察しているが、昨年(2010年)ほど慌しく変化を遂げた年はない。「米Yahoo!によるBingの採用」、しかし、なんといっても驚いたのは「Yahoo!JapanによるGoogle」の採用だ。そのせいで、「Yahoo!Japanにめちゃ良かったサイトは対応に遅れをとりボロボロだ」。
Yahoo!Japan、Google化への経緯
Yahoo!は過去(2000年)にGoogleと手を組んだ経緯がある。当時はまさかGoogleがこのように急成長するとは誰しもが予想し得なかったのではないだろうか。今でも鮮明に覚えているが、Yahoo!Japanは2005年8月までのデフォルトのサーチは「カテゴリ」であった。
もともとYahoo!は1994年にジェリー・ヤーンとデビット・ファイロという二人のスタンフォード大学の大学院生が始めたサービスで、当時はwww上で公開されている情報をカテゴリ別に分類したリンク集を提供していた。
従って、Yahoo!は独自に築き上げたカテゴリ集があるため、自信を持ってカテゴリをデフォルトにしていたのだろう。検索結果のデフォルトがGoogleと同じような「ウェブ」に変わったのは上述のように2005年8月末以降のことである。
その間、Yahoo!は「ウェブサーチ」を外部の企業に頼っていた。1998年にはGooを採用していたが、2001年にはGoogleに変えてしばらく利用していた経緯がある。最終的な独自技術のYST『米Yahoo!の開発した独自検索技術Yahoo! Search Technology』に変更したのは2004年に入ってから。
誰しもがYSTからBingへと順調に移行するものと思っていただけに、Googleの検索エンジン採用を決断したYahoo!Japan経営陣の対応には 敬意を表したいものです。なぜなら『経営判断としては相当な覚悟と胆」が必要されるからです。ここ数年来のビッグニュースといえる。
□ □ □
ソーシャルメディアの台頭
アルゴリズムに関しても、Googleは昨年の4月にはウエブマスター向け公式ブログで「Web高速化の一環として、検索結果の表示順位を決定するアルゴリズムにサイトの応答速度を取り入れる」や、「Twitterやfacebookからの支持(ソーシャルポピュラリティ)」などが思い当たる。
特に「ソーシャルポピュラリティ」は、成長著しく今後益々その重要性に関して議論や解析が盛んになることは疑いの余地がない。
CA(サイバーエージェント)は先月、twitterやfacebook等ソーシャルメディア上の投稿管理から監視・対応まで行うサービスを開始、今年度中に、本サービス導入社数200獲得を目標としている(12月13日発表)。
今年も検索エンジン市場にどのような変化があるのでしょうか、その動向を注視していきたいものです。
コメント