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資料請求やお問合わせ、アンケートなどに欠かせない入力フォーム。しかし、使いづらいものを多々見受けます。次のようなケースに遭遇したこと経験はありませんか。これでは訪問者に嫌がられて離脱されてしまいます。せっかく作成したのに入力フォームの本来の目的が達成できません。
о入力する項目が多い
о入力する方法がわかりづらい
оフリガナをひらがな入力していてエラーとされた
о郵便番号や電話番号などハイフンを入れてエラーになった
оエラーになったけど、どの入力項目がエラーなのかわからない
оエラーメッセージが高圧的
о1つずつしかエラーを返さない
о送信ボタンを押したのにエラー画面が出てきて、戻ったら入力項目が全部消えていた
о送信後、何となく後悔の疑念がわいてきた
оきちんと送信できているか不安である
о返信が何時ごろになるのかわからない
興味のあるユーザがせっかくここまで到達したのですから、最後まで気分よく、好印象を持って目的を達成してもらいたいものです。これでは企業努力が足りないとみなされても仕方ありません。名の知られた企業であれば「鼎(かなえ)の軽重(けいちょう)」を問われかねません。
まさかとは思いますが・・・「一説によればここで50%のユーザが離脱しているといわれています」。
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入力項目は必要最小限に
「なんでこの項目を入力しなければいかないのか?」こんな疑問を抱かせるものは問題外です。若し、アンケートであるのならその調査目的を明示すべきです。ついついあれもこれもと項目を増やしがちなのは理解できないわけではないですが、ユーザのことを良く考えて項目数を少なくして負担を軽くして本来の目的に徹したいものです。
それでは、どのようにしたらユーザの入力負担を軽減できるのでしょうか。私事で恐縮ですが前(5年前)から心がけているのは入力項目を「必須項目」と「任意項目」の二段に分けて、最低限必要な「必須項目」の記入だけで対応可能なように設計しています。具体的には、「企業名」、「名前」、「電話番号」3項目の記入のみで、あとはチェツクボックスに「レ」を入れるだけです。これで充分ではないでしょか。でも、自動返信メールが必要な場合には「メール」の項目を加えることもあります。
初心者でも入力しやすいように、文字種を切り替えるような入力制限を極力少なくして、パスワードやID、ふりがな等でどうしても一定の文字種で入力をお願いする場合には、予め入力前に説明をしています。これはアクセシビリティ上の配慮のため必要からです。
なお、個人情報を収集する際は、プライバシーポリシーに関する文書をサイト内に設置して、入力フォームのページからリンクを張って参照できるようにすることは言うまでもありません。
必須項目は必須と明示する
必要最小限必要な項目に関しては、入力する前に必須であることが理解できるように漢字で必須と明示してください。記号とか色だけで必須項目であるのを示すやり方はアクセシビリティ上好ましくありません。
入力方法を明示する
「名前」の入力フォームには「名前」を全部入れるところもあれば、姓と名を分けて入力させているところもあります。入力する方にしてみれば1個のテキストボックスの方が早くて楽ですね。分けるのは商品を発送したり、DMを送ったりする場合に姓と名の間に空白を入れるために利用されているに過ぎない。しかし、ブランディングの見地からログイン後のページで「○○(姓)さんようこそ」のように表示が可能になるので使い方によっては分ける方法もあるかと思われます。
フリガナを入力させるフォームは顧客管理を五十音順に管理したいだけの企業側のエゴが垣間見えて毎度毎度腹を立てています。ですから姓と名が分かれている入力フォームにはフリガナが一切必要ないはずです。そんなわけで、このような入力フォームはエラーになったら即座に退場するようにしている。
郵便番号、電話番号、クレジットカード番号など、ハイフンを入れるのか入れないのかわからない場合もあります。入力例を示すか、若しくはーで区切って理解できるようにしたいものです。
それに、郵便番号を上3桁と下4桁を分かる意味なんてあるのでしょうか。入力のし易さだけを考えれば、事務所の所在地である「東京都千代田区神田錦町3-21」を例にすると「1010054」とハイフンなしならばテンキーだけで充分です。電話番号も然り。わざわざ分けるのはデザインや見易さ重視なのでしょうか、あなたのサイトが入力させることが最重要課題だとすれば、7桁連続で入力させるべきです。
腹立たしいのは、都道府県のセレクトボタン
普通は北から順に並んでいるので、北海道や東北の人は上に並ぶので選択も早いだろうが、南下するに従ってスクロールして探す手間がいる。もっとも慣れている方は自分の都道府県がどの辺りの位置であるか知っているし、慣らされてもいるので苦にならないかもしれない。
利便性を考えれば、「郵便番号からの住所変換」があって然るべきであると思われるが一歩間違えると百害あって一利なしになる。郵便番号は更新(頻繁ではない)されるため、それを定期的にマスタDBに登録する作業が発生する。それができないようでは企業としての姿勢が問われかねない。もっともそれくらいのシステム構築ができないようなら、都道府県のセレクト程度にとどめて、住所変換はしない方がユーザビリティの観点から望ましい。往々にしてシステムを知らないデザイナーが担当するとこのようになりがちだ。
「リセット」ボタン(「クリア」ボタン)は無意味
入力を途中で止める場合は、大半の人はブラウザを閉じてしまうからリセットボタンは必要ありません。誤って押してしまうと、すべての内容が消えてしまう(初期値に戻ってしまう)ので、ユーザビリティ面で好ましくないボタンです。しかい、クライアントに要求されたりして、どうしてもリセットボタンを配置するならば、マナーとして誤操作による「全解除」を防止する機能を付加しておきましょう。
具体的には、ユーザが「リセット」ボタンをクリックしたら、「本当にすべて解除してもよろしいですか?」のように確認ダイヤログを表示させれば解除されてしまうようなことは避けられます。また、入力項目を訂正するために「戻る」ボタンを付けるさいには、アクセシビリティを配慮して「送信」ボタンより先に付けたいものです。急いでいるユーザほど先のボタンをクリックしがちです。ボタンのラベルと動作は一致していなければならない
当たり前のことですが、「次へ」のボタンでいきなりの入力完了のメッセージ若しくはメールが送信されるようでは困ったものです。
エラーはまとめて返す
入力エラーは、エラーになった部分をまとめて返すようにしたいものです。1つ1つチェツクされて返されているとなんだか怒られているようで甚だ気分悪いことこの上なし、避けてもらいたいものだ。
エラーメッセージは肯定的で丁寧に
例えば、入力フォームが半角英数字になっている場合に別の文字種が使われた際には高飛車な「半角英数字で入力されていません」よりも「半角英数字での入力お願いします」と表示された方がどれだけ印象がいいでしょうか。さらに、メッセージの言葉使いも丁寧にありたいものです。エラーをして落胆しているユーザに追い打ちをかけるようなことは厳に慎みたいものです。
エラーになった場合には正しい入力値を確保する
エラーになった後で入力画面に戻ると、入力項目が全部消えるなんて最悪です。訪問者によっては、「いい加減にしろ!」と物言わぬ画面に向かって罵声を浴びせて立ち去るでしょう。
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企業としての取り組み姿勢が問われます
いろいろな資料請求・申し込みページ、問合わせページを見ています、なんと上述のように使いにくくて、心もとないサイトの多いこと。中にはスタイルシートが得意だからといって、メールの入力フォームを変換禁止にしている企業もあるようです。メールの入力は、PCを使いこなすユーザなら単語登録しているユーザが多いのではないでしょうか。理由は早くて便利なことですが、それ以上に誤字脱漏を防止したいからです。これでは誤字脱漏が増えてユーザビリティを考えていないといわれかねません。
入力フォームは企業信用度のバロメータ
「たかが入力フォーム、されど入力フォーム」、入力フォームのデザインは、その企業が真剣にどれだけユーザの立場に立って行動しているかが如実に現れる場所だけにおろそかにできません。ましてや、SSL通していないとしたら、企業としての信用は失墜するでしょう。特に最近では個人情報の意識の高さもあり、ユーザは敏感になっています。中小企業にとっては費用負担が大きいかもしれませんが、SSL認証対応しているというベリサインなどの証明書は必要かと思います。